都市建設委員会視察

二日間の日程で、板橋区議会都市建設委員会の視察に行ってまいりました。

初めての視察研修で、どのような内容になるのか、ドキドキでしたが、非常に勉強になる研修となりました。

視察先は岐阜県の各務原市(かかみがはらし)と岐阜市。

各務原市では「空き家の利活用について」岐阜市では「公共交通政策について」を伺ってまいりました。

各務原市は一見してまず読めない。「かかみがはら」と読むそうですが、市役所の担当の方によると市民でも「かがみはら」と言っている方が多くいらっしゃるとのことでした。

各務原市は市の真ん中に大きな航空自衛隊岐阜基地があり、日本の航空産業の出発地点であるとのことでした。いわゆる、ゼロ戦、零式戦闘機もこの飛行場が初フライトだったとか。

「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」という博物館もあるそうで、今回は行けませんでしたが、機会があれば訪れてみたいと思います。

さて、伺った空き家の利活用についてですが、各務原市でも人口減と空き家の増加が問題視されており、対策としてはDIY型契約による空き家のリノベーション事業を行っているということでした。

ビジネスベースにのらない空き家をいかに活用するのか。貸主にとっては現状のままで貸すことができ、修繕の手間や費用が不要。借主が自分好みにリノベーションするので、長期的に借りてくれることが予想される。借主にとっては、持ち家のように自分好みに家を変えられる。退去時に原状回復義務がない。と、双方にとって借りやすく貸しやすい物件を提供するのです。

現状としては、リノベーションされた物件はまだ数十件ということでしたが、シティプロモーションの一環として、これからも続けていかれるとのことでした。

板橋区でも現在空き家の実態調査を行っており、これからどのように対策していくのかを検討していかなければなりません。

各務原市の場合は、古い古民家のリノベーションであったり、新しいことにチャレンジしていくプロモーションの側面があり、板橋区にそのままもってくることは難しいかもしれません。しかし、貸主と借主の双方にメリットのある点を行政が間に入ることによって進めていく手法はとても参考になりました。

岐阜市は岐阜県の県庁所在地であり、人口41万人と石川県金沢市に似ている、地方中核都市でした。

織田信長が「岐阜」と名付けたのは有名な話ですが、鵜飼をユネスコ無形文化遺産を目指されているなど、文化についても積極的に取り組んでいます。来年のNHK大河ドラマで舞台となるそうで、そういえば金沢でも「利家とまつ」にあわせて金沢城の五十間長屋を再建したな。ということを思い出しました。

岐阜市の交通戦略は、地方都市であれば普通のことですが、市外や遠方に出るときには電車、市内にはバスというのが普通です。仙台や京都、名古屋などは市内の移動にも地下鉄が走っていますが、地方都市では市内移動の主役はバスになります。

岐阜市の取り組む交通政策で特に大きな特徴としては、BRTの導入とコミュニティバスの推進がありました。

BRTとはいわゆる連結バスで、一台での輸送能力が150名と非常に多い。これを主要なルートにバス優先レーンも用意して、運行する。これによって、バス待ち時間が13分も短縮されたそうです。

もう一点はコミュニティバス。BRTが木の幹であればコミュニティバスは枝葉。地域の足としてなんと市内に20ものコミュニティバスが走っているそうです。さらに特徴的なのは地域の方々が主体的に取り組んで頂けるよう、ルート、運賃、ダイヤも地域が決めるという地域主体のスタイル。コミュニティバスの特性上、黒字になることは難しいので、当然市による助成金があります。効率性や妥当性を検討するため、収益性の基準を設け、試行期間中に目標額に達していない場合は運行させないという縛りもあり、地域の方々が地元の足を確保するために、経営者感覚でバスの運営に当たっているのです。

板橋でもコミュニティバスの運行についての陳情があがっており、他人事ではありません。私含め多くの議員の質問がこのコミュニティバスに集中しておりました。ある議員からは「板橋のコミュニティバス政策はちょっと後ろ向きすぎるなぁ」との感想もありました。

2日間で2都市を視察させていただき、非常に勉強になりました。

しかし、勉強するだけでは意味がない。この経験を板橋でしっかりと形にしていきたいと思います。