大山小学校の跡地利用について

板橋区立大山小学校は今年の3月31日で廃校になりました。
2012,2013年の新入生が1人だったという衝撃的な事実から、小学校は廃校に向かって議論が進められ、2013年第一回定例議会で廃校が決定されました。

私の地域の知人は大山小学校を存続させるために随分活動されていました。しかし、やはりある程度の規模がないと、学校として成り立たないので、廃校という決定は残念だが仕方がない。とのことでした。

wiki「東京都小学校の廃校一覧」より

板橋区立板橋第三小学校(2002年稲荷台小と統合し板橋区立加賀小学校へ)
板橋区立稲荷台小学校(2002年板橋第三小と統合し加賀小へ)
板橋区立高島第四小学校(2002年板橋区立高島第六小学校へ統合)
板橋区立若葉小学校(2005年板橋区立若木小学校へ統合)
板橋区立高島第七小学校(2007年板橋区立高島第二小学校へ統合)
板橋区立大山小学校(2014年在校生を区内の各小学校に分割移動して廃止)

小学校は地域にとっては子供たちの学びの場であり、子供たちを通じて地域の交流の場であり、避難所でもあり、地域の運動会の会場にもなる。その地域の歴史の要です。板橋区立大山小学校がその60年の歴史に幕を閉じたことは、大山地区にとって、大きな損失であり、残念でなりません。

そして、廃校は残念ですが、その跡地利用も、真剣に考えていかなければなりません。
板橋第三小学校は、今では「いたばし総合ボランティアセンター」と名を変えて、ボランティア団体の推進、支援を行う施設+いたばしボローニャ子ども絵本館が入っています。

大山小学校跡地はどのような利用を考えているのかと注視していましたら、下記のように議論が進んでいるようです。http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/064/attached/attach_64451_4.pdf

この中でいくつかポイントを挙げますと、
1、10,000㎡の面積に区所有地と民有地が半々の割合となっている。
2、借地料は年4,000万円
3、区が直接整備する予定はなし。
4、民間業者が主体となる場合は敷地全体を活用して跡地活用を図る

とのことでした。3、の直接整備する予定はない、の項目に、借用地は返却する。とあることから、民間業者が主体とならない場合、つまり手を挙げる事業者がなかった場合は、民有地は返却し、区所有地は売却する、ということになるのではないでしょうか。地図を見ると虫食いのように民有地と区所有地が入り乱れていますので、売却されれば、用途地域は第一種中高層住居専用地域であることから、小~中規模マンションが乱立する可能性もあると思われます。

民間業者の誘致については、全体を売却するで、かつ現状の建物や施設を利用しつつも地域の公共性に配慮した教育関係などの団体をコンペ形式で募るそうです。

しかし、約10,000㎡。板橋区の土地は地価調査をみるとどんなに安くても1㎡30万円。30億円で購入して、公共に配慮しつつ利益をあげられる事業とは何でしょうか。

民有地の賃貸期限が平成28年3月31日なので、4月から新事業者に引き渡す計画だそうですが、そんなにうまくいくのでしょうか。

文科省は廃校施設の活用方法について、全国の状況をまとめています。

まだ方向性は確定していないでしょうが、大山地区の今後を決める重要事項ですので、引き続き注視していきたいです。