2022年11月28日 一般質問

◎区長(坂本健) 議長、区長。

○議長(坂本あずまお議員) 区長。
     〔区長(坂本 健)登壇〕

◎区長(坂本健) 皆様、おはようございます。早速、おばた健太郎議員の一般質問にお答えいたします。
 最初は、自転車専用道路の整備についてのご質問であります。自転車専用道路は、自転車のみの走行に着目した場合においては、快適かつ安全な走行空間となります。一方、本区のような市街地におきましては、限られた道路区域の中で、右左折する車両や歩行者が交錯し、自転車が独占的に走行できる空間の整備は、現実としては難しい状況にあると考えます。こうした条件を踏まえて、区内の自転車走行空間を安全性や利便性、実現性などの観点から検討した結果、自転車レーンが最も望ましいとの結論を得て、今後の整備方針としたところでございます。
 次は、国・都への働きかけについてのご質問であります。自転車活用推進計画の策定には、国や東京都の道路管理者、交通管理者も参加し、合意形成の上で事業や施策を計画化しております。この計画の進行管理や評価、社会状況の変化に応じた見直しを行うための会議体を今年度発足させますけれども、そこにも国や東京都、交通管理者の参加を求める予定であります。この中で、区道と国道や都道の役割や、規模・性格の違いなど、それぞれの特性や事情を踏まえながら、共通の目標に向けて連携・協力体制を醸成していきたいと考えております。
 次は、安全利用啓発についてのご質問であります。自転車の安全利用は、自転車運転者のみならず、事故の原因となり得る自動車運転者や歩行者なども含めて、おのおのが高い安全意識を持ちながらそれを実践することが必要と考えます。交通安全啓発の実施主体につきましても、警察はもとより、交通事業者や教育機関、地域団体など、様々な主体が一丸となり取り組む必要があると考えます。区では、現在、区内36団体から成る交通安全協議会を設置し、連携した交通安全対策を推進しておりまして、今後ともそのリーダーシップを発揮していきたいと考えています。
 次は、いたばしPayの現状認識についてのご質問であります。プレミアム付いたばしPayの第1次の申込みにおいては、15万セットの販売に対しまして約13万5,000セットの応募がございました。残額分の販売である第2次の申込みにおいては、販売予定数を超える応募がございまして、まずは好評価を得ているところであります。既に10月25日からいたばしPayの加盟店舗でご利用いただいておりまして、区内店舗での消費喚起、事業者支援に寄与しているものと認識しています。
 次は、持続可能な制度設計についてのご質問であります。今年度は30%のプレミアムを付与することによりまして制度の普及を図ってまいりましたが、来年度につきましても、お買上げ金額に応じましてポイントを付与するなどの普及・啓発策を検討しております。また、区が実施いたしますいたばし環境アクションポイントなどの行政ポイントをいたばしPayのポイントに対応させるよう準備を進めております。さらに、商店街におけるポイントラリーや店舗広告の掲載なども想定しておりまして、区民生活に密着したデジタル地域通貨として長く使えるよう、今後も支援していきたいと考えています。
 次は、児童養護施設の連携についてのご質問であります。児童相談所では、様々な理由によりまして、家庭で生活できない子どもを児童養護施設等に措置しておりまして、子どもを支援する上で連携は必要不可欠であると認識しています。特に区内に3施設ございます児童養護施設とは、相互に職員の体験研修を実施するほか、定期的に連絡会を開催するなど、今まで以上に連携を深めているところでございます。
 次は、児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクトの支援対象の拡大についてのご質問であります。児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクトでは、区内に3施設あります児童養護施設の卒園者のうち、進学者を対象としております。一方、区は令和4年7月から児童相談所業務を開始し、区が措置した児童について、措置が解除された後の自立を支援していく役割を担うべきと考えています。ご提案いただきました就職者への支援も含めて、対象者の拡大を検討していきたいと考えています。
 次は、卒園者の精神的支援及び居住支援についてのご質問であります。児童養護施設や里親等で養育され、その措置が解除された者、いわゆるケアリーバーの自立には、精神的支援や居住支援などが重要であると認識しています。令和6年4月に施行される改正児童福祉法においても、ケアリーバーを通所や訪問により支援する拠点を設置する事業が創設されたところでございます。ケアリーバーの自立支援に向けまして、居住支援を含めた経済的支援の拡大や居場所・相談などの精神的支援について、国の動向も踏まえながら検討していきたいと考えています。
 最後の質問でございます。卒園者への居住に対する支援の周知についてのご質問であります。住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会は、不動産団体等と行政の協働によりまして、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を目的に設置されているものであります。板橋区居住支援協議会におきましても、児童養護施設卒園者は、既に住宅確保要配慮者の対象となっておりまして、引き続き、居住支援に関し、関連団体への理解促進を図り、協働・連携し、取り組んでいきたいと考えています。
 残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。

◎教育長(中川修一) 議長、教育長。

○議長(坂本あずまお議員) 教育長。
     〔教育長(中川修一)登壇〕

◎教育長(中川修一) 皆様、おはようございます。それでは、おばた健太郎議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
 初めに、教員の指導力の現状認識、その対策についてのご質問ですが、学校生活の中で、授業のみならず全ての教育活動において、児童・生徒に寄り添って対応することは重要であると認識しております。教員は、日々子どもへの共感的な理解を深めることに努めておりますが、子どもたちに寄り添った指導をする力が不足している教員がいることも認識しているところです。各学校では自校の児童・生徒の実態を正確に把握し、発達の段階に応じた指導ができるよう、校内研修等で共通理解を図っているところであります。
 次に、声がけの手法の取り入れについてのご質問ですが、教員がペアレントトレーニングなどの声がけの手法を活用することは、児童・生徒への個別最適な指導となり、子どもたちの適切な行動につながると言われております。そのため、教科等指導専門官の公開授業や校内研究で、児童・生徒への効果的な声がけを視点の1つとし、教員のスキルアップを図ることも考えられます。今後は、声がけは、教員と児童・生徒のよりよい関係を築くための重要な方法の1つにもなることについて、研修などの機会を捉えて周知してまいります。
 頂きました教育に関する質問の答弁は、以上でございます。